2013年10月25日金曜日

せいふく

 きょうも超絶つかれたからごほうび、などといいわけをしつつミスタードーナツによったら、売り子さんの制服がかわっててびっくりした。

 目にもシャープな白地にほそい横じまで、ソデグチにもデザインがはいっててかわいらしい。

 制服であるからには、似合おうが似合うまいが、好きだろうが好みじゃなかろうが着なくちゃならない。

 中高生みたいに長くなったり短くなったりして着るわけにもいかない。そういえば、じぶんが中高生のころは学ランが長くなったり短くなったり、ズボンが太くなったりスリムになったりしたが、さいきんの学生はそんな着かたはせんなあ。"ドカン"とか、響きじたいがなつかしい。

 ところで、ここのお店は売り子さんがみんなかわいいかとてもきれいかなんでよろしいが、おばちゃんはどうなんじゃろう。嫌がるじゃろうけど、こんどおばちゃんに新しい制服の感想を聞いてみよう。なんか、見ただけで笑いそうなんで気いつけよ。

2013年10月24日木曜日

かもしれない

 クルマの窓が左右、うしろとビニールなもんで、視界がひじょうにわるい。

 これがきょうみたく雨なんぞ降ろうもんなら絶望的である。

 雨にぬれてギラギラ光る路面、まぶしい対向車。正面すらよく見えない。道路にひかれたラインが見えんもんだから、どこ走ってよいやらわからんくなる。窓がくもらなくてこの状態。

 さらに交差点を右左折するときはもう、半分あきらめるしかない。どーがんばっても見えねえ。

 そういうときは、とにかく、"かもしれない運転"でスピードを落とすほかない。30年近く前に教習場のせんせからくりかえし聞かされた言葉である。

 うしろにクルマがついてようが、おかまいなし。そろりそろりと止まりそうな速度にまでおとす。

 こわい気持ちがなくなるわけじゃあないが、こんぐらいスピード落としとけば、人やら自転車やらひいても死にゃあせんだろう、などと思いながら曲がる。

 しまった、"だろう"がまじっちまった。

2013年10月23日水曜日

80%

 あさの空気は冷たくて気持ちいくて、おまけにキンモクセイの花のよいかおりがする。ほんとに気持ちええわあ。

 くもり空はまだ明るいのですが、午后からは降水確率80%だとか。

 台風はじりじり近づいとって、いきなしどんな雨が降るやらわからん。なのに、クルマの助手席は糸がほつれてビニールの窓がべろんちょとなっておる。
 出勤までの時間で本格的な補修ができるわけでなく。

 さて、どうしませう。

2013年10月18日金曜日

”職人歌合” 網野善彦/著

 江戸以前、がちがちに制度で固められる前の、農業以外を生業にしてるヒトに興味があった。

 んだけど、はずかしながら職人歌合とよばれるものが、いつの時代ので、現存何種類あるかすら知らなかった。あやうくえらい高価な古書を買ってしまいそうでヤバかった。

 で、自分としてはこの本を最初にえらんで正解だった。白拍子とか双六とか、大河ドラマの清盛のイメージが残っとるのもえかったし。

 網野せんせの本にしては、すごく読みやすかった。岩波の古典講座で講義されたのに加筆して出版されたものだそうな。

 そのぶん薄味ゆう感じもしたが、4種5作品の歌合せに話が絞り込まれてて、それらや時代が下ってからの同類の本や、はては外国との比較で、職人、芸能の受け取られ方が変わってゆくのがやわらかく説明されてわかりやすかった。挿絵も多く用意してくれとったし。(フグリまるだしの博打の表紙はけっさくでしたな)

 せんせは、まだまだはじまりですよ、仮説ですよ、という言い方をされておられたが、すんなり胸におちる話が多かったような気がする。"異形の…"なんかは、驚かされるばっかりじゃったけど。

 さげすまれ差別を受けてるヒトに、なぜ晴れの日その他に、聖なるものに呼びかけたり、不浄なものをはらったりするスーパーな力があると、さげすんでるはずのヒトビトが考えるのか。すごい矛盾に思ってて、いまだに自分の中にかっちりとした理屈を作れていない。

 この本で、ほんの少しではあるけれど、聖なるもんが賎にかわってゆく様子が見えたような気がした。学校で習った知識から、江戸時代が大きな転換と思いよったんじゃけど、中世から中世のおわり、それから明治がゲキテキな境目だったんだろうか?

 初出はもう20年も前で、先生も残念ながら故人になられてしまった。でもこの本でせんせがくりかえし希望されていたように、いまはどんどん研究が進んでるんだろうと思う。

 さて、つぎはどこに(どんな本に)行きましょうか。





  "職人歌合"
 網野善彦/著
 平凡社/平凡社ライブラリー

2013年10月15日火曜日

イラガちゃんのこと

 昨年は、この時期に連日激しい戦いをしていた、イラガちゃん。正式名は、"ヒロヘリアオイラガ"さんです。ただし、その幼虫(毛虫)は、電気ムシだのオコゼだの、そりゃあブッソウな二つ名を持っておいでです。刺されると日本一痛いとか。

 年2回毛虫は発生して、いまぐらいが2回目のおわり。毛虫たちはマユづくりをはじめて冬にそなえる。

 ふだんは葉っぱの裏にいて、蛍光グリーンのはげしくめだつカラーリングのはずなのに、まったく見つめらんない。

 それが先週から、木の幹だのへたすっと地べただの、無防備にもそもそ歩いてるのが多数目撃された。マユつくる木を選んでるんだろうか?、などと同僚と話していた。

 それとともに、みごとに擬装されたマユをちょいちょい見かけるようになった。色はもちろん、表面の質感までまさに木で、それはみごとなもんですわ。

 その昔刺されて悲鳴あげたことあるもんで、毛虫との対決は避けたい。どこにおるやら見つけるの大変じゃし。ゆうことで、去年は、徹底的にマユをとってく作戦に出た。

 無防備なはずのマユ。動くことすらままならず、直接注射器のような毒針で攻撃することもできない。

 はずなんだが…。なぜかマユをとって回ってると攻撃を受けてて、腕だの顔だのにジンマシンのようなもんができてカユいの腫れるの赤くなるの。

 今回は偵察だけ、ゆうて何回か、何個かマユをとってみたが、やっぱり刺されてる。どうゆう仕組みなんだか、まったくわからん。

 顔よりうえのをとるからやられるんかと、腰から下だけ、風向きまで考えてとったが、やっぱり腕にカイカイができた。顔もやられた。
 マユの中からなんかが飛んでくるらしいんじゃけど、液なんだかちっこい針なんだか。

 こいつらを捕食するトリだのハチだのがいるはずなんで、無敵なはずはないが、敵ながら感心する。ゆうか、感動する。ほんとによくできている。

 でも、ゲシュタポよろしくセンメツ戦しちゃうけどね。

 今週末は、長袖にタオルで覆面して出動でござる。いやがる同僚をむりにひきずって。

2013年10月6日日曜日

おやじ やくたたんし

 雨がそぼそぼと降る中を、塾に娘迎えに行った。

 傘をさして玄関前につっ立ってると、塾の講師が、どうぞなかで待ってと言ってくれた。たいした雨じゃなかったが、風があって腰からしたがじっとりと濡れてきて、つらいわと思っていた。

 これはありがたい遠慮なく、とロビーにはいった。

 イスに腰かけてポーチから携帯ゲーム機をだして遊びはじめた。すぐに小学生がよってきた。

女の子:あー、これ知っとる。
男の子:すれちがいナンチャラ、ゆうやつじゃろ。

わし:あーそーそー。こんなん塾に持ってきたらいけんのんで。

 なんつーて言いながら、子どもらがのぞきこんでる中でゲームをしてた。

 ときどきエレベータが降りてきて、小中学生が吐き出される。そのたびに目をさらのようにして娘をさがしたが、なかなか降りてこない。

 その間、ゲーム続けたり、みょうにひとなつこい小学生の話あいてしたりして時間をつぶしてたが、いいかげんロビーの子どもらも減ってきて、閑散としてきた。

 ところで電話がなった。自宅から。

娘:もしもし。
わし:あれ? 家に帰っとるん?
娘:そお。父さん、いまどこ?
わし:…。いま塾。中にすわっとったんじゃけど、気がつかなんだ? (娘:ぜんぜん。)

 ハズカシ、と思いながら、塾のセンセーがたにへこへこ会釈をしながら塾を出た。

 エレベータがつくたびに必死で見よったんじゃけどなあ。おかしいなあ。

2013年10月5日土曜日

いきようよう(古地図じゃあないけんど)

 市電のつり革にぶらさがって、とおりをぼんやりとながめていた。

 いかにも古げな、木戸の古書店が目にはいった。

 あき書房…、あき書房!

 戦前や明治の地図の復刻をしている書店さんだった。地元の昭和17年ごろの地図を、べつの地図専門店で購入してた。出版した本屋さんの名前を、なんとなく覚えていたが、なんどもその通りをとおっていたのに、きづかなんだ。

 せまい通路のすき間のようなスペースから顔をのぞかした店主と、ひとしきり雑談をして、2枚ほど、また復刻の地図を買った。

 竹原ののってるの、厳島(宮島)がのってるの、鞆の浦の3枚の地図。スポンサーをあつめての商業地図みたいなもんなんで、金払ってる店しかのってないのはざんねんじゃけど、活気があったころの瀬戸内のマチのようすが見れる。

 厳島も鞆の浦も、いまでも有名な観光地ではあるが、んなもんじゃあないぐらいに栄えてたはず。

 家に帰って見てみるのが楽しみであります。

 大島(屋代島)そばの沖家室島の地図も見てみたい。"カムロ千軒"とうたわれたころのやつを。

多謝 いちまんびゅー

 おかげさまで、累計一万ビューを超えたでありマス。

 なにごとにつけ長続きしないじぶんが、3年続けてこられたご褒美と思うとります。9割9分、イチゲンさんなのですが、のぞいてもらえただけでうれしいです。ご期待にそえたかどうかはあやしいですが。

 3年超でこんだけかよ、とか、第三世界からの大量のうさんくせえ広告誘導のためのアクセスだとか、A級小倉劇場のたったひとつのネタで三千八百ビューとか、まあそんなもんもふくめてのもんではありますが。

 なんにせよひとくぎり。みなさま、ありがとうございます。だれかが見てくれるかも、という期待でぼつりぼつりと続いとります(ネクラだけど目立ちたがり屋)。

2013年10月1日火曜日

”げんしけん二代目” 木尾 士目(著)

 毎月毎月、恥ずかしくて恥ずかしくて…。アフタヌーン買ってきたらまっさきに読んでしまうっ。嗚呼、こんな恥ずかしいのに、やめらんないっ

 もうほれたのはれたの、若いもんの話で、なんでこないにおもしろいんでやんしょ。

 ちなみに、いちばん愛(いと)おしいのは、矢島っちっ





  ”げんしけん 二代目”
  木尾 士目(著)
  月刊アフタヌーンにて連載中